ファミリア

1967年にマツダはロータリーエンジン搭載車では始めての市販車になるコスモスポーツの販売を開始しました。
しかしコスモスポーツの販売価格158万円(後期型)は、当時やはりスポーツカーとして販売されていた日産フェアレディの91万円や、94万円のスカイラインGTBなどと比べても非常に高く、それだけに販売台数は年間で三百数十台程度の規模に留まりました。
ロータリーエンジンの普及の為にはやはりそれなりの販売台数が必要と考えたマツダでは、当時マツダ車の中では一番生産台数が多かったファミリアにロータリーエンジンを搭載することを決めました。
その結果誕生したのが1968年6月に発売された「ファミリア・ロータリー・クーペ」です。
ファミリア・ロータリー・クーペはコスモスポーツと同じ10A型ロータリーエンジンを搭載し、出力100sp(馬力)で最高時速180kmという走行が可能でした。
価格も70万円とコスモスポーツの半値以下であった為ファミリーカーとしての居住性を備えたツーリングカーとして人気を博し、毎月1,000台以上を生産するまでになりました。
ちなみにこのファミリア・ロータリー・クーペのキャッチコピーは「走るというより飛ぶ感じ」ですが、これは正にロータリーエンジンの特徴を現わした名コピーでした。
その後ロータリーエンジンを搭載したファミリアは1969年7月に4ドアセダンタイプの「ファミリア・ロータリー・SS」が発売され、更に同年10月にはそのデラックス版の「ファミリア・ロータリー・TSS」が追加されるなど、様々なタイプのロータリーエンジンを搭載したファミリアが生産販売される様になりました。
マツダのファミリアシリーズはその後1973年に「排ガス規制」に対応した全面的なモデルチェンジが行なわれましたが、その時点でロータリーエンジンを搭載したファミリアの生産も打ち切られました。
しかしこのファミリアシリーズによって、ロータリーエンジンの技術に磨きがかけられたのは事実です。
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